川柳漫画と川柳マンガ      朱雀洞文庫利用規約

 

 川柳とマンガ(俗に言う簡略画)が出会ったのは古く、川柳も狂句時代には絵本柳樽類が生まれ、幕末には大きな流行を見せます。
 川柳も漫画も「省略」と「誇張」という表現手法を特徴とする。前者は、言語表現における省略と誇張であり、後者は視覚表現におけるそれである。したがって、かなり共通した性格をもっているといえよう。
 本来、出版に際して彩を添える挿絵と川柳とのマッチングが、やがて絵と川柳を組み合わせた表現へと花開く。
 江戸時代には、<絵本柳樽>類として無数の出版が行われた。中には、卑猥な句と絵を売り物にするような手合いも発生し、市井でのその人気とは別に、川柳を誤解させる遠因にもなったろう。
 明治新川柳勃興後は、新聞や雑誌に<川柳漫画>というジャンルも生まれ、谷脇素文の登場により、その位置づけは確固たるものになった。
 一般誌における川柳漫画の流行は戦中まで続く。
 戦後は、一コマ漫画と川柳を組み合わせた世界から、劇画と川柳を組み合わせた世界も生まれ、広がりを見せている。


群馬県立土屋文明記念文学館 「川柳とマンガ―そのエスプリ―」展の時制作したチラシより

江戸時代 明治期 戦前 戦後

「絵川柳」のはじまり
葛飾北斎(狂句戯画)
大坂での発展
『神事行燈』
『狂句百人集』
八島五岳(『画本柳樽』)
渓斎英泉(『絵本柳樽』)
『誹風種ふくべ』
『忠臣蔵新柳樽』ほか
『東海道五十三次柳樽』
安藤広重(『柳の栞』ほか)
幕末のエッチな絵本柳樽類

『開化家内喜多留』
明治の絵本柳樽類
「風俗画報」
「日ポン地」

近藤浩一路
素文漫画
時事絵川柳
川柳漫画集の刊行
宮尾しげを
北沢楽天
戦地川柳漫画の絵葉書
戦争中の川柳漫画
温泉の川柳漫画

戦後の川柳漫画
川柳漫画の刊行物
「まんがっぽ」
似顔絵川柳    山藤章二
一コママンガ  牧野圭一
川柳画     木内紫幽
今日の川柳マンガ

『ヨン様川柳』
ストーリーマンガになった川柳

ストーリーマンガ 
「まんがくらぶ」柘植文

土屋文明記念文学館主催
「川柳とマンガ―そのエスプリ―」展

  

     

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