麻生路郎 あそう　じろう

行末はどうあらうとも火の如し
君見たまへ菠薐草が伸びてゐる
俺に似よ俺に似るなと子を思ひ
寝転べば畳一帖ふさぐのみ
炎の中に忘の字が灰となつて残り

1888-1965
本名：麻生幸二郎
別号：不朽洞、不死鳥、霹靂火ほか
著述：
 句集『旅人』（昭28）
『川柳とは何か』（昭30）
『新川柳講座』（昭23）
『新川柳鑑賞』（昭34）

明治37年16歳で《読売新聞》へ投句が川柳入門。六厘坊の識見と実行力は路郎に大きな影響を与えた。大正4年「雲」刊行。大正7年「土団子」創刊。大正8年「後の葉柳」創刊。大正3年「川柳雑誌」発刊、主幹となる。川柳の社会化、初心者指導、古句研究を柱とする。昭和11年7月、＜川柳職業人を宣言＞、川柳雑誌社を個人経営とする。昭和21年「川柳雑誌」再刊。西の代表的指導社の地位を確かなものとする。
門下に中島生々庵、西尾栞、須崎豆秋、橘高薫風など500名以上。

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